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東京駅から新幹線で2時間ちょっと、新潟への旅です。
浦佐あたりからの車窓、急に北国っぽい風景、山肌は白く雪色です。
JRでレンタカー。暗い駅構内の中、出発。まず「魚のふるさと万代島」へ行ってみます。一般人の入れる魚市場です。最新のビル朱鷺メッセのすぐそばです。鮭、鯖、明太子、イカの一夜干しの味見をします。
新巻鮭です。フォッサマグナで東日本、西日本が分けられ、実は、西はぶり文化圏、東は鮭文化圏なのだとか。そして新潟といえば鮭です。高級な新巻鮭ですが、新潟では塩抜きをして食べるので塩辛くないとのこと。塩抜きをしてこうしてまた干しています。
こちら、新鮮だし安い。焼き魚、フライなどの惣菜も売っているし、椅子テーブルもあるので食事もできます。

かながしら、ハタハタ、真ダラ

のどぐろ(左下)、メバル、真アジ。 名物「赤ひげ」
お寿司も安い。 カニ エビの頭のみそ汁は無料です。
磐越自動車道に乗ります。杉並木で有名な五泉市(旧村松)・慈光寺へ。「霊峰白山の麓に座する曹洞宗の古刹慈光寺。楠木正成の直孫、傑堂能勝禅師により応永10年(1403)頃、中興開山されたと言われる越後往古四ヵ道場のひとつ。地元では「お滝谷さん」と親しまれ、毎年多くの参拝者が訪れています。黄金の里会館から慈光寺の間には、県天然記念物に指定され樹齢300年から500年を越す といわれる杉並木が、参道500メートルにわたって覆い、
訪れた方に慈光寺の長い歴史を感じさせます。」

駐車場に車を停め、杉並木の間の道をゆるめ上っていきます。ずっと心地よい川のせせらぎが心穏やかにさせます。慈光寺のさらに上には登山道も広がっているようです。5人以上のグループになると、座禅・写経・精進料理を楽しめるとのことです。

静寂な中に川のせせらぎ きれいに整備されています。 いろんな顔だちの石像
不動明王 お堂 階段を登って行くと。
本堂 雪払機と犬 座禅堂
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江戸時代中期、農から身を起こし、やがて豪農への道を歩み、代を重ねて巨万の富を築いていった一族が伊藤家。農地解放により広大な農地は伊藤家の所有を離れることになります。
この伊藤家の屋敷と住宅が、現在の北方文化博物館で、別名「豪農の館」と呼ばれています。
調度の品々も豪華。漆器、皿(伊万里焼、九谷焼)が展示されています。中でも庭が有名で、銀閣寺の作庭家を呼び寄せ、石は関西の名産地からの取り寄せ。

上写真中央:台所。当時、50人余の従業員が働いており、竈で60kg(1俵)を毎朝炊いていたという。
下写真:美しい庭園に面した座敷は冠婚葬祭等特別な行事に年数回使われた。大玄関は柱、添乗、式台から

戸に至るまで全て欅造り。雨戸26枚が収まる戸袋や、座敷を囲む廊下には柱が一本もない釣欄間工芸法等贅を尽くした造り。毎朝この雨戸を開けるのに数時間費やすとのこと。

めったに人の通らない玄関。皇太子・妃が数年前お通りに。 正面の入り口からの書 「三楽亭」風変わりな三角の家は書斎兼茶室。
畳は三角形、ひし形。丸窓もあり。 尖っている角。
六代文吉さんの婚礼の祝い膳献立表が鴨居に飾られておりひと部屋の一辺延々と・・・。三日三晩婚礼は続いたとのこと。
豪農の館では映画のロケも行われることで、「椿三十郎」でも使用されたそうです。蕎 麦屋さんの中には小さなポスターが貼られていました。ではKも行ったのか??(後日確認、待合所で仮眠時、金縛りにあう恐怖体験をしたらしい。)
へぎそばを食べるつもりが、お腹がすき、北方博物館内の蕎麦屋にて。このあたりの地区は沢海(そうみ)と言いわれていました。(沢海城の築城以前は囲いの堤もなく、洪水の際には一面が水に押し流され、水が引き落ちても窪地に水がたまり、沢のようになるので「沢海」と名付けられたと言われている。)なめこそば右の漬物は大根のべったら漬け、茶色いのは沢海漬け。おにぎりのメニューもありおいしいこしひかりの中にこの沢海漬けが具として入る。おいしそ。売店で沢海漬購入します。
※沢海漬=天然醸造の味噌に山椒、もろみ、しその実、野菜あまたを加え、ゆっくり日数をかけて漬け込んだもの。
田んぼ 正面。ガラスは昔ながらのもの。 喫茶店前の地下水流し。
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渡り鳥の飛来地として有名な瓢湖へ。夕方になると白鳥たちが帰ってきます。音もなく数羽の白鳥が連れ立って舞い降りてきます。現在6704羽の白鳥がいるとのこと。鴨も多数。珍しい青のポスト。県境のほうの山並みも美しい。
湖畔におしゃれな喫茶店がありました。「ショコラ亭」。コーヒーもカフェオレボウルてたっぷり。大皿にケーキ。クッキーとチョコのサービス。
アップルパイは温めてありました。サクサクッ。コーヒーセットで800円。ほとんどケーキが残っておらず?選択の余地なくモンブランはセットで900円。満腹。
お店を出る頃にはもっと暗くなりかけ、どんどん白鳥が帰ってきました。駐車場近くの公園には白鳥の滑り台や乗り物があります。本物よりカワイイ。ぽつぽつ不定期に雨が降り、走ります。
一路、新潟市内のホテルに向かいます。
新潟一の繁華街古町へ。クリスマスの飾りつけ。そして大きな書店。新潟ならではの本が外側
窓に置かれています。来年の大河歴史ドラマ、直江兼続に関するもの、食に関するものなど。文化の香りが漂います。
街並み拝見です。芸者をよぶ割烹が多いとのことで「鍋茶屋」。白壁の中へ。タイムスリップしたよう。のぞいてみると芸者さんがいました。
隣は同じ経営の居酒屋「光琳」。さすが日本海、おすし屋さんも多数。細い筋にもたくさんのお店。店構えにミニ庭があったり、灯りも品があります。

新潟の田舎料理、わっぱ飯考案の「田舎家」です。のっぺは冷たい。野菜の煮物、農作業中、重宝されたとか。さといも、慈姑、にんじん、しいたけなどが薄味のおだしで味付けされています。佐渡特産の海藻、神馬藻(しんばそう)はめかぶに似ています。刺身は南蛮エビ(甘エビをこちらではこう言う?)、まぐろ、白身の魚。柳鰈。ちなみに新潟市は柳都と呼ばれることも。そして鮭のわっぱ飯。抑え目の品良い味付け。
徐々にお客さんが入ってきます。このウォン安の中、韓国人。ビジネスでしょう。お店の人が良心的にセットを勧めるのですが、なかなか通じず、酔っ払いつつ英語でメニュー説明。わっぱの具、鮭・海老・牡蠣・鶏のことなど。

古町を探索。古町演芸場。水島新司マンガストリートがあり、登場人物の銅像がところどころに置かれています。境港の「ゲゲゲの鬼太郎」のようです。
あぶさん、どかべん、水原勇気など。
最初の書店に戻り、
また料理本の購買欲が高まり、3冊購入。「にいがたのおか
ず」、「野菜料理」、「野菜が酒菜」。

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翌朝、快晴です。ホテルから見えるレインボータワー。確かに軸が虹のよう。が、この時期、点検中のため乗ることはできません。がっくし。関屋浜へ。市内の人の海水浴場です。季節は冬。釣り人たちの車が停まっています。海は穏やか。高いところも好きですが、海も好き。テトラポットが置かれ、プールのようになっています。夏〜秋であれば浜の味噌汁も味わえたのですが、開店している店もありません。

護国神社近辺へ。敷地が広く、ウォーキングする人が多い。歌碑も多数。芭蕉、坂口安吾など。
護国神社前の海岸から伸びる道(下段右)、ここで横田めぐみさんが拉致されたそうです。

実際に現地に立ってみると怒りがこみあげてきます。昔は電灯も暗くぽつりぽつり。新潟の天候から察するに中学校からの帰り道はかなりうら寂しかったにちがいありません。

日本全国に芭蕉堂あれど、こちらがいちばん大きいものとか。この中どうなっているのかな。
近くの日本海タワーへ移動。先ほど訪れたのですが12月から10時から営業とのこと。実はこの建物、5階までは水道局の建造物。その上に載っている輪っかの部分は25分で一周するというすぐれもの。喫茶もついています。そこの女性の方は親切に新潟の観光案内もしてくださいます。
展望台のガラス下部では広告を受付中とのこと。芸者さんの葉書の案内などが。
水道局のため、ペットボトルの水を販売。1本90円なので格安。新潟の水です。
11時を回り、今回の旅のメインともいうべき行形亭(いきなりや)へ。地獄極楽小路の看板横。以前、右側道を進めば刑務所があり、左は行形亭だからの命名らしい。行形亭そばの民家。町中なのに大根やら干してあります。おしゃれです。
庭の見学など。小高くなったり傾斜があり、その途中、奥などに離れが点在。同じく11時半開始のランチの人々もまた庭を見て回っています。
昔ながらの井戸や人力車など。離れに入り、部屋からの景色。ガラスは1枚もの。ここからも庭の景色を十分に眺められます。国の登録有形文化財に指定されています。芸者さんをよぶことも可能です。披露宴のできる大部屋もあり。
お品書きです。牡蠣のグラタンなど洋風なものもあります。ほうれん草、みじんの玉ねぎ、牡蠣にチーズをちらしこんがりと。烏賊素麺の上にのっているのもこれまた南蛮海老。
黒お盆の上に小さなお皿が多種。鮭、鰤、海老のみの揚げ。五色野菜巻は生春巻きのよう。 粟麩黒ゴマ田楽、味噌田楽、赤ひげなど、珍しい。
デザートはフルーツ菓子、葛きり。コーヒーがつきました。温めた牛乳と。
紙ナプキンに印刷されていたロゴ。庭の池で鶴を飼っていたこともあるとか。
12月に入っているためか小さな手帳をいただきました。
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弥彦に向かいます。展望台の女性に海側の道をずっと進んでいけばよいと聞いたので、海岸線に沿って走ります。途中くぐり岩なるところを通り、1時間ほどで弥彦に到着。
弥彦神社は越後一宮です。
神社もいいけれど、弥彦山、ロープウェーが楽しみ!
ロープウェー乗り場の矢印を頼りに進んでいくと・・・どうやら神社から送迎バスに乗ってロープウェイ乗り場?そして次に発見したのはこの看板!「本日運休」ガラガラッ。弥彦山制覇したかったのに。登山のスタイルで上っていく人たちも
いましたが。ウェアも時間も、根性もない。
泣く泣く諦めるしかありません。これから年末年始大勢の参拝客で賑わう前に点検なのでしょう。縁がありませんでした。開業50周年なのに。寺前の賑わい。おでん売る店多し。
ロープウェイのための時間があいたので、新潟市内に戻り「みなとぴあ」へ。佐渡へ向かうフェリーの発着所が見えます。今回、佐渡の姿を遠くから見ることは叶いませんでしが。「みなとぴあ」には旧第四銀行住吉町支店建物が移築されています。大正15年5月に起工され、昭和2年10月に竣工しました。建物は昭和初期の銀行建築に多く見られる古典的な様式です。1階では地元ワイナリーがイタリアンレストランを開いています。2階は公開、貸し出しをしているとのことです。窓口は格子付き。1階裏には金庫室。チーズケーキセット。コーヒーのミルクはフレッシュ。
2階から1階レストランを望む。 重厚な会議室。 和室もあります。
  博物館本館(今回入らず。) 旧税関。
新幹線出発時間までへぎそばで有名な小嶋屋で休憩。とにかく満腹なのでへぎそばは無理。 県民ショーに出たという
「きんぴら団子」。
駅ビル奥のほうで発見。

切ると

こんな感じ。

新潟への旅。新幹線で首都圏とつながっているため便利です。それなりに発展しているとはいえ、夜ともなれ

ば活気が薄れている様子。華やかな部分もあり、自然あり、歴史あり、米どころ、魚どころ、すてきなまちでした。

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