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東京の木で家を造る

京急→東急→南武線→青梅線と乗り継ぎ、2時間30分かけて河辺駅に到着。

遅れてくる人もおり20分後五日市観光バスにて出発。

山案内で、青梅市梅郷方面に。
山林作業道(私有地)に入っていきます いわゆる人工林
スギの若木

開けた場所で、東京の木で家を造る会事務局長、稲木さんから話を聞きます。林業の置かれている立場の厳しさ。

 

日本では立ち木評価、ほぼ25年毎に行われる相続、所有者にのしかかる相続税、消える山守、杣人(そまうど)無計画な木の伐採による換金、離村、手入れされない山の荒廃、大雨による崩落へ。どうしたらよいのか。作業を楽にするために林道が必要。作りたいが所有の壁があり難しい。大所有者はOKだが、小さな所有者は植える土地がなくなると反対。いったん国営化、団地化?

林業への就業推進。建設現場の労災が24/1000、林業では60/1000。賃金では林業は8000円/日。年収300-360万円にしたい。(次のステップでは400万円を目指したい。)

     
枝打ちするのは均等な太さにするため。枝を減らすと光合成の量が減る。上に出ようとして伸びる。枝打ち、間伐を繰り返す、土壌の見えない山がよい、手入れが止まると太陽光が当たらない山に。いい仕立ての山は京都北山。草なし、むき出しの土壌は崩壊の山。切り株は早くて15年、遅くて25年で腐る。山は木の根っこで支えている。引き続きの植林が必要。鹿は出てきたものを食べてしまう。お納めが起きて崩落。

スギ、ヒノキ、Co2吸着する。

1haに3000本植えるのが通常。が、10000本植える密植のところもある。尾鷲。初期成長を抑え、年輪を小さくしたい。手間隙がかかる。環境的によくない。九州の飫肥地方
1ha1000本。三角の木になる。船用のスギ板を取るため。40年生でふつうの70年生ほどに成長する。各地方による違い。そして時間軸が社会と違う。吉野の人工林は250年。日本の有名山地は、吉野、秋田、尾鷲、飯能西川、山形金山など。
挿し木がはやった時期もあったが、ある病気がでるとみんなだめになる。実生、種から育てると強い。母樹から種を採り、畑で2-3年育てる。それを山に植える。

中心部分、赤身、外側白身。赤身は堅い。白身は腐りやすい。成長過程であり、虫がつきやすい。

 

 

 

 

→植えて数年のスギの樹。成長部分の幹がまだ青々としている。

冬の雪で傾いた木を紐で矯正中。山菜取りの人が切っていってしまうこともあるらしい。

 

すくすく伸びた木の中から、穴が開いた木を指差す。きつつきの仕業。もう樹の中は穴が続いている。最初は虫が入り、キツツキ、次にムササビ…となるとのこと。(クリック拡大)

バスに戻ります。道端の菖蒲。奥の住宅前にはもみじ。

 

次の山に向かいます。

 

青梅市「環の山」です。武蔵野市所有?借り上げ?していただいているそうで、小学生の見学に使われているとのこと。

青梅市二俣尾です。交番は洋館風。このあたり、家が沖縄っぽいものが多数。

山道を登ります。山道には特徴があり、切土し外側を低くするようにしているので、運転する人は技術が必要とのことです。のどかな風景。

武蔵野市の小屋 斜面に植林 苗木

歩きつつ稲木さんの説明は続く。

林道の端には木の杭が打たれている。

 

 

 

 

 

 

 

↓山紫陽花

 

しばらく登ると、小学生の作った基地が現れる。ここで昼休憩。木陰でゆっくり休む。

子どもってこういうの好き。

次は西多摩郡日の出町の製材所、浜中材木店の見学です。
山から搬入 この機械で皮をむきます。本日故障中。
皮をむかれた木 規格サイズに、台車で牽きます 二人がかりです

←切られた木は、ペレット(ストーブ用の燃料で、おが屑を圧縮)に姿を変え、無駄なく1本の木が利用されます。

→強力なノコが切断面に対し垂直に回転し木を四角い家の土台となる木材に変身!!

今回、長男の方が話をしてくださりました。丸太を製材し、成果物として一軒の家になる、というのはやりがいのある仕事と。次男、若い衆たちも働いておりました。

←敷地内の材木店さんのお宅。20年ほど前に建てられたそうですが、味があります。

次は、東京の木で家を造る会事務局のある「環の家」モデルハウス見学です。30才代の大工さんが建てた家です。

伐採は、樹が休んでいる秋から春に行われる。新月伐採ということばもあるが、それだと林業は食いっぱぐれる。

注文主の変化。人に任せる器量のある人、ない人。器量がないのにお金のある人の扱いはたいへん。

人に任せる器量のある人、職人あせり、いいものを作ろうとする。その仕事ぶりで、左官屋もいいものを作ろうとする。…。

大工さんの図面。

2階は事務所。キッチン、お風呂もありました。リビングにはペレット使用のストーブ。

煙突がない、と思っていたら、背面から外壁に抜ける煙突がありました。この1台で1軒丸ごと暖まるそうです。

傘立て、靴べら置きも木製でした。

 

本日の講義はこれにて終了。チャーターバスは福生駅まで向かい解散。

 

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